講座・研修

【レポート】災害時多言語支援センター設置訓練(花巻)

主催:(財)岩手県国際交流協会

2010年08月29日(日)  7:15~12:15  会場:花巻市 花巻市民体育館など

■概要

 □ タイトル: 災害時多言語支援センター設置訓練(花巻)
 □ 日時: 2010年8月29日 7:45~12:15
 □ 場所: 花巻市 花巻市民体育館など
 □ 講師: 特定非営利活動法人多文化共生センター大阪 代表理事 田村太郎 氏
 □ 参加者数:  80名

■レポート

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平成22年8月29日(日) 岩手県が花巻市で実施した総合防災訓練において、在住外国人への支援を行う災害時多言語支援センター設置訓練を行いました。

この訓練は、地震等の災害が発生したとき、日本語によるコミュニケーションが困難な外国人は災害弱者となる可能性が高く、必要な情報を理解してもらえるような支援活動が求められていることから、岩手県からの委託により、本県において初めて実施したものです。

(財)花巻国際交流協会と富士大学に協力をいただいて、多言語サポーター(語学ボランティア)10名(英語、中国語、韓国語)、在住外国人10名(米国、カナダ、スイス、中国、韓国)と富士大学留学生35名(中国21名、韓国14名)の方々にご参加いただきました。



訓練は、花巻市内において大きな地震がおこり、花巻駅近くの施設「なはんプラザ」に在住外国人が避難しているという想定で避難誘導訓練から始まりました。

避難所の花巻市民体育館へ徒歩で移動し、通訳等の訓練を開始しました。
先ず、多言語サポーターの皆さんへ多文化共生センター大阪の田村太郎氏よりオリエンテーションが行われました。(写真 左)

そして、避難所を英語、中国語、韓国語の各サポーターがチームとなり、各チームでの綿密な打ち合わせをして巡回しました。

避難所の体育館の中はうだるような暑さのため、着ているベストの内側が徐々に蒸してきました。

総勢45名の在住外国人をサポーターが巡回し、各言語で様子を聞き取りました。
協力的な在住外国人の方は、役になりきってくださり「腕をケガしたので、どうしたら良いか?」「お腹が痛いので薬が欲しい」と様々な要望がサポーターに寄せられ、リアル感が増しました。

その他に、避難している在住外国人へ「避難所受付説明」、「避難所生活ルール説明」そして「物資配給」を行い、その物資の説明を各言語でサポーターが行いました。
「避難所受付説明」、「避難所生活ルール説明」は日本語の様式や資料を訳して伝えました。
特に「避難所生活ルール説明」は普段聞きなれない言葉、例えば、“避難所運営委員会”など日本人でも誰を指しているのか文字通りの情報だけだと直ぐには理解できない言葉を通訳しなければなりませんでした。
また、物資配給では非常食として「乾パン」、「保存用飲料水」、「アルファ米」が配られ、これについても3言語で説明を行いました。韓国の方は、“アルファ米は軍隊で食べた”と、意外なところでなじみがあったりしました。

もろもろの訓練がひと段落したところで、サポーターの方々には振り返りをしていただき体育館での訓練を終了しました。

花巻市民体育館での訓練の後、場所を北上川河川公園に移し、地震体験車などを在住外国人の方々にも参加していただき、全ての訓練は終了しました。



この訓練を通じて得た課題を参考に、災害時における多言語支援のあり方を再検討し、被災した外国人の方々への情報提供がスムーズに図られるよう体制を整えていきたいと思います。

最後に、酷暑の中参加していただいた、多言語サポーター(語学ボランティア)の方々、富士大学留学生と在住外国人の皆さま、大変ありがとうございました。
そして、全面協力をしていただいた(財)花巻国際交流協会の皆様と富士大学留学生係の皆様に感謝申し上げます。



■報告日:2010年9月2日
■報告者:川村央隆